【Web2の闇】独占利権による「合法的な恐喝」――値上げが止まらない.comドメイン

「Web3ドメインの運営会社が酷いなら、伝統的なWeb2のドメインを使えば安心なのか?」

答えは、明白な「NO」である。私たちが日常的に信頼し、ビジネスや生活の基盤にしている既存のインターネット(Web2)の世界もまた、独占企業による理不尽な値上げラッシュと利権の貪りによって、内側から激しく腐敗が進行している。

その象徴が、世界標準のドメインである .com の裏側で行われている「合法的な恐喝」とも言えるビジネスモデルである。

利益率88%――むき出しの独占集金マシーン

世界で最も普及している .com ドメイン。その管理権(レジストリ)を世界で唯一、完全独占しているのがアメリカの Verisign(ベリサイン)社である。彼らが近年行っているムーブは、公共インフラを人質に取った暴挙そのものと言える。

毎年「上限マックス」の確定値上げ

Verisign社は、インターネットの元締めであるICANNおよびアメリカ政府との契約を盾に、「6年契約のうち後半の4年間、毎年最大7%まで値上げしてよい」という権利を保有している。彼らは何のためらいもなく、毎年きっちり上限マックスである7%の値上げを断行し続けている。

異常すぎる利益率

ドメインビジネスは、一度システムを構築してしまえば、物理的な在庫もかからず原価はほぼゼロに近い。その結果、Verisign社の売上高総利益率(グロスマージン)は約88%、営業利益率は約68%に達している。

「システムの維持費が足りないから値上げする」というのは真っ赤な嘘であり、単に「誰も逆らえない独占市場だから、株主を儲けさせるために毎年価格を吊り上げる」という強欲な資本主義の構造がむき出しになっているのだ。

なぜユーザーは逃げられないのか?「人質ビジネス」の歪み

普通のネットショップや製品であれば、理不尽な値上げをされた時点で顧客は競合他社へ乗り換える。しかし、ドメインではそれが絶対に不可能な構造になっている。

【ドメインという「人質」】

何年も運用し、名刺やパンフレットに印刷し、検索エンジン(SEO)の評価を高めてきた .com のドメインを、「値上げされたから明日から別の拡張子に変えます」と簡単に手放せる企業や個人は存在しない。

ユーザーは「どんなに理不尽な価格を提示されても、これまでの信用とアイデンティティを人質に取られているため、言われた通りの金を一生払い続けるしかない」のである。

これを規制すべき非営利団体「ICANN」も、近年はレジストリに対する値上げ規制の枠をどんどん緩めており、むしろ自社向けの手数料を引き上げるなど、業界全体が「上から順番にユーザーから金を搾り取る構造」に加担しているのが現状だ。

Web2もWeb3も、本質はまったく同じ

こうして見比べると、私たちが直面しているデジタルインフラの絶望的な共通点が浮かび上がってくる。

属性 ビジネスの手口 被害の本質
Web2ドメイン
(普通)
「更新料」という名目で、人質を取って毎年合法的に値上げし、金を毟り取り続ける。 ユーザーは一生、地主にみかじめ料を払い続ける奴隷となる。
Web3ドメイン
(UDなど)
「更新料無料」をエサに最初に大金を集め、後から勝手に機能を廃止して裏切る。 運営のサジ加減一つで、資産がいつでも動かないゴミに変えられる。

結局、Web2だろうがWeb3だろうが、「ドメインの管理権を一企業が独占している」という中央集権的な構造である限り、最終的に顧客が舐められ、搾取される結末になるというのは全く同じなのだ。

社会の最重要インフラであるはずの「ネット上の住所」が、売り手のやりたい放題になっているこの現状こそが、インターネット全体の信頼性を根底から揺るがし始めている。

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